August 30, 2006

江利チエミ物語

若いみなさんは、江利チエミていう歌手をご存知だろうか。

昭和の復興期、まだだれも洋曲など歌わない時期に、
ジャズで一世を風靡した、ひばりに並ぶ女性ボーカリストである。


彼女の一代記を芝居にして、島田歌穂が主演した音楽劇
「テネシーワルツが聴こえる」を、昨日の仕事帰り、
はるばる習志野まで観に行った。
友人が出演するというので応援がてら…だったのだが、

これが、


よかったんですよ。



いうまでもなく、島田歌穂さんはすばらしい。
大好きになりました。歌だけでなく演技が素敵です。
友人もほんとにうまくなってて、輝いてました。
売れてくるぞ、あいつ。

でもほんとにいいなと思ったのは、作品が、というよりお客さん。
いや、公演の在り方っていうかな。


開演ギリギリで、立ち見も出てて、もうないかな、
と思ったらキャンセル分をばらした当日券が出て、
ありえないほどいい席だったんですよ。6列ド真ん中。

でもね、周りおばちゃんばっかりで、
もうおむすびとか食べ始めちゃって、
開演したらぺちゃぺちゃしゃべって

まじ注意しようかと思ったんですよ。
台詞きこえねーじゃん。
このひとたちミュージカルとか、
見ないんだろうなーと思ったんだけど、

話す内容をきいてみると、
チエミちゃんの歌い方はああだったこうだったとか、
この曲ヒットしたわよねえとか、一緒に歌ったりとか、
島田さんに当時のチエミさんを重ねて、
のめりこんで見ているわけですよ。


正しい芝居の見方なんか無いんだわ、と思いました。
このおばちゃんたちの求めるものを、
この舞台は提供していたのですよ。
ほんとに幸せそうだったよ、終演したあとのおばちゃんたちの顔。



いやーすがすがしかった。



楽屋に挨拶に行ったら、下条アトムさんに、
女優っぽいといわれました。
うひひ。わたしはただの、可憐な裏方です。

この記事へのコメント

1. Posted by けんた   August 31, 2006 00:29
おぉ。
良さそうな舞台みたねぇ。
歌穂さんはおれも前から好きな女優さんです。
ちなみに、惚れた作品は「葉っぱのフレディ」。
うちのお母さんのほうが近い歳で、フツーに少年役やってました^^
アトムさんとも話したんだ。
初めての現場にご一緒したよ。アトムさん。
良い人だよね^^

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