May 24, 2009

芝居づくり

なかなか更新しなくて関係者の皆様にはご心配おかけしております。


久々に、前後不覚になるほどの多忙期です。
今は6月に開幕する演目の準備をしています。


こういう時期、私達舞台監督部の仕事は二種類あります。


一つは公演をするために必要な物資や人員の手配。
消防署の許可をとったり、スケジュール調整したりもします。
要するに公演をうつために、緞帳のこっち側で必要な雑用全般やります。


もう一つ大切な仕事は、俳優の稽古に付き合うこと。
他団体では、ここを「演出部」と呼んで、人を分ける場合が多い。



こここそが、芝居作りの醍醐味です。


今回は、日中戦争~太平洋戦争期の時代を舞台にした作品なので、
当時の世相や生活やものの考え方を、年配の俳優たちが細かく指導し、
それぞれに文献や映像資料をあさって理解を深めていく。

それがセリフ回しや、ちょっとした仕草や表情に反映されていく、
その瞬間が見えるのです。


面白いですよ。この作業は。


nはちょうど『坂の上の雲』を読み終わり、
映画『男たちの大和』を見たりした直後だったので興味が湧いて、
続けざまに日中関係の本や戦争映画をいくつかみました。

父の世代の話なのに(うちの父は1939年生まれ)、
知らないことだらけで自分の知識の浅さに驚きます。
ばあちゃんに話きいたりとかしてみました。


芝居には技術が必要ですが、実は地道に中身を作ることこそが、
人物に生気を持たせ、見る人を物語に引き込むのです。


真剣にやってると、頭がかなり疲れます。
毎日稽古場では、俳優もスタッフも、感極まって泣いております。
頑張ってこらえるのですけれども、どうしても最後だけは泣いてしまいます。
稽古終了後には床に点々と涙の痕が。変な仕事でしょ。



小道具や衣裳も、緻密な時代考証のもとに製作されていますのでどうぞお楽しみに!
公演は6月6日から21日まで、浜松町にて。

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