September 10, 2012

鍼を、うつ

鍼をうちました。

重いものを持たざるを得ないのが、大道具の仕事。
もう若くないので、「口だけ出して手は出さない」を進んで実践しては
いるのですが、やはり人数が足りない現場はそうもいかない。 

昨年6月の記事「四十肩の疑惑」 事件以来、左上腕の力がめっきり
衰えてしまって困っていたのだが、多分無意識に、弱った左肩を
かばうために、腕の力だけで重量物を持っていたらしく、

どうやら、左ひじの下にある腱を傷めてしまったようなのです。 
ここ2週間で悪化し、今朝起きたら、左手でフライパンを持ちあげることが
出来ず、ようやく「困ったことになった」とあせりました。
 

私は酷い肩こり持ち。(2008年の記事「肩こり、重傷」を参照のこと。)
整体やマッサージの効果は一時的、整形外科はすぐには効かない、
ということを、繰り返し体験し、よくよく知っている。

しかし今回の「ひじ」は、マッサージとか気休めにもならない痛みだし、
また週末に現場が控えている。絶対に効果のある手当を、したい。


そしていよいよ、10年間封印していた奥の手、「鍼」に行くことにした。


私は、東洋医学に対する絶対的な信頼がある。
鍼、ツボ、漢方は手術や注射よりも確実に効くという気がしてしまう。

それは22歳の時に、有名な鍼の先生に施術してもらい、絶対無理と思われた
窮地を見事に脱した経験があるからなのですが、

私にとって鍼は、気軽に使ってはいけない、ピンチのための「最終兵器」。
そして、絶対にいい先生でなければ、かかりたくない。

しかしたまたま先日友人がお世話になった、いい先生を知っていた。
 
今朝フライパンを落としながら聞いていたラジオ番組のDJさんの
「B型のあなたのラッキータイムは午前9時台」とのコメントに背中を押され、
9時半に出発。その鍼灸院は今朝、たまたま人が居なかったため、
すぐ診てもらえた。ラッキー。


先生はちょちょいと肩や首を触って、
「あなたは生来、左利きなんでしょうね」とか、
「右首にムチウチのあとがありますね」とか、
私の知らない私の情報をポポイと言ったかと思うと、

うつぶせにして、肩にどんどん鍼を打っていくのです。

「あなたのその肘は、 左の肩こりのせいで左腕が無理をしているのが
大きな原因なので、まずは肩こりをとります」と。

そして幹部には、2センチ以上も深く鍼を刺し、
お灸をして、最後に「置き鍼」をしてくれました。
つまり、身体の中に鍼を残すのです。

「入れておく鍼は、皮膚の表面から1ミリ程度の深さに寝かせて
あるだけなので、大丈夫。一週間くらいで外して下さい」と言われました。
1ミリ程度のところに鍼を入れておいて、効くのかな??とは
思いましたが、先生を信じて、入れて帰ってきました。


そして、今夕方ですが、
フライパンどころか、重い鞄を持ち上げても、腕は痛くありません。
朝の痛みが思い出せないほどです。


鍼は、不思議です。


体は、すべて繋がっている。 
バランスが崩れて、どこかが不調になる。
そこの不調を解消するには、患部だけでなく、原因となったバランスの崩れを
整えることが必要。 それが東洋医学の考え方。


ユニバース。 


そして「鍼って素晴らしい、私も鍼灸医になろうかなあ!」と半分本気で
考えながら仕事へ向かっていたら、劇団時代の後輩から電話。

「劇団を辞め、来月から鍼灸の専門学校に通うことにしました」
そういえばあの子の家は鍼灸医院。



すべて繋がっている。やっぱり。

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この記事へのコメント

1. Posted by canaco   September 10, 2012 20:32
相変わらずうまいこと言いますなぁ。

鍼すごいよね。
上手な先生にみてもらったら
もうやめられないよね。

シップってナニ?!?!って思うよね。

でね、いざってときじゃなくて
定期的にメンテナンスするのもいいと思うんだけど、どうだろう?
身体が資本だからこそ
もう若くないのだからして
ちゃんとメンテナンスしとかないと
故障してからじゃ遅いぜよ!
2. Posted by naco   September 14, 2012 15:24
>canaco

まさに、最近それをひしひし感じているよ。
もう若くないって、壊れてから気づくのよねー。
そういう仕事を生涯の支えとして選んでいていいのだろうか、
っていうのも今回、あらためて疑問に思った。

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