June 10, 2015

大人の事情というやつ。

怒涛のごとくの繁忙期に突入してしまって
おばあちゃんをないがしろにしています。

これで久しぶりに行くと、「どちら様ですか?」
とか平気で言われるんですよ。
 
あーあ。早く行かないと。 



ここしばらく思う事。


舞台、を仕事にしていますけど、

純粋に作品の事だけを考えて創作をすることって、
まず、出来ないものですね。

いや、100%できないものです。

通称「大人の事情」というやつ。
これが、つきまとい、ほとんどの場合、これが勝つ。


劇団四季の時に、そんなこと気になったことがなかったのは、
自分がそれを目の当たりにするほど上の立場にいなかったのと、
演出と経営が、一つ(時に同一人物)であったからだと思い至ります。

それによって、どれだけ迷いなく創作に打ちこめていたか。
これが、「良い」と判断をしてくれる人が一人に限られていた。
それって、こういう形の無い商品を作る仕事をする上で、とても効率が良かった。
今思うと、日本一ラッキーな現場だったのかもしれない。

その人の判断に従って作品を良くすることだけを考えていれば良かった。
いまもそれは変わらないのだけど、何が「良い」のかという基準が、
あれほど明確であるということは、まず他ではありえないのだ。


一人の作り手だけで作っている訳ではない。
多くの人の思惑が絡んでいる。

作品内のことだけでなく、当然作品外にも思惑が山のようにある。
そして、そっちの方が組織や興業にとっては大切であることが普通。

思いが強い人が偉いわけではない。
時間をかけた人が、偉いわけでもない。


誰もが、それぞれの価値基準を持っていて、
誰もが、それぞれのやり方を持っていて、
誰もが、良くしたくて、
誰もが、何とかしたくて、

偉い人が、偉い。


そんなの当然のことなんだ。

それはどの業界でも、商売でも商売でなくても、
人間社会で等しく同じ常識であるのでしょう。



きっと私の育った環境は特殊すぎたから、
今さらこんな当然のことに直面した時、困惑してしまう。 のでしょう。

それを調整するスキル、弱いなあと自分で思うのです。
そういう状況判断や考えの切り替えも遅いなあと思うのです。

身に付けなければ仕事が務まらないなあ、と。



雑感でした。


日本海の夕日。

2015-06-01-18-48-37
 

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