February 2008

February 26, 2008

観劇レポウト「春琴」

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世田谷パブリックシアターにて「春琴(しゅんきん)」の当日券をゲト。

谷崎潤一郎原作、サイモン・マクバーニー演出、深津絵里主演。立ち見席6000円。立ち見にしては少し値が張るが前から見たかったやつだし、いっか。

※ちなみに、仕事帰りに観劇する、この理想のルートを一回でも多く、が今年の目標。


盲目の琴の女師匠とその奉公人であり弟子である男との、愛とサディズムの物語だ。これ以前、映画で観たことあったな。春琴抄、というんだったか。監督覚えてないな。

とにかく筋は十分インパクトがある。盲目の三味線の神童、春琴は11歳。4つ上の奉公人、佐助に三味線を教えるうち、レッスンは体罰に、体罰は快楽に、快楽は異常なほど深い信頼関係に。

そのねじれた性格と美貌ゆえ恨みを買い顔面に醜い火傷を負わされた女師匠は、佐助にだけは顔を見られたくないと慟哭し、彼はその希望に忠実に応えるため、自らの両目を針で突く…という烈火のごとき愛なのである。凄まじいの一言。

ストーリーは有名。目を見張るべきは演出である。


春琴の幼少時代は人形浄瑠璃で語られる。成熟してくると人間浄瑠璃に、そして女優本人にと変態していく。

三味線と歌は生演奏。また、「棒」や「畳」を瞬間的に使って(説明が難しいのだが…)三次元空間を表現。とてもとてもシンプルで、しかしスタイリッシュ。


私が日本文化を理解しているとは言い難いので、この演出家が日本文化を理解しているかどうかは分からないが、日本文化が好きなんだなあ。あと谷崎が。


やーまたいいものみたなあ。シアターだいすき。

at 23:32|PermalinkComments(3)

February 14, 2008

観劇レポウト『パパ・タラフマラ』

オカラとMPとホリオークその他、
いつのまにやら深い芝居仲間になってた亜矢子。


彼女は絶妙な芝居センスと、高いダンススキルを持つ、
私の憧れの女優さんだ。二年ほど前に、パパ・タラフマラという
東京のパフォーミングアート・カンパニーの研究生となり、
精力的に活動を展開してた。


同業者の不幸で日程があわなくて、
なかなか亜矢子自身のステージは見れないんだけど、
一昨日ようやく、初めてパパタラを見に行きました。

亜矢子は受付だったけども。



小劇場の聖地下北沢。
その中でも、厳選されたグループしか立つことを許されない
誰もが夢見る伝説の小屋、ザ・スズナリ!
ファンも多いと見えて、入場率120%!ぎゅうぎゅう。

嫌いじゃない、この環境での観劇。


シンデレラに新しい解釈を加えた、
独創的でシニカルでアイロニカルでコミカルなコンテンポラリーダンス。


いやー。苦手だったんですよコンテなやつ。
よくわかんないから。

しかしこの人たちのバランス感覚、見事ですね!
独創的なのにちっとも独りよがりでない、客席のためのモダンダンス。
こんなの初めて!


スズナリのあの小さなステージで
あの人数がひしめき合って踊るなんて、
それだけでも喝采ものの空間感覚ですが、
ファッションショーのような可愛い衣装、
静か過ぎず煩すぎない灯りも、
コケティッシュで主張とセンスのある音楽も、

全部ヒットでした。


あー。だから亜矢子はここを選んだんだなー。納得。


いいものみた。17日まで下北沢ザ・スズナリにて。
パパ・タラフマラ公式サイト

February 08, 2008

老いというもの

週あたまの2連休で実家に帰ったら、おじーちゃんが驚くほど小さくなっていた。


前回、昨年末会ったときはまだ私の顔をみて、いつ東京から着いたの?なんて言っていたのにさ。

老人は赤ん坊に戻るというが本当だ。今回は、眼をくりくりさせて私のことを物珍しげに見上げていたが、結局一言も話さなかった。


変化は訪れるものだし段階的にだから悲しくはない。父母の気苦労を思うと心が痛いが


おじーちゃん。小さくなっても私のおじーちゃんだ。

at 00:42|PermalinkComments(3)
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