June 2008

June 29, 2008

京都カバン完成

みてーーーーハートハート

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先日京都カバン屋探訪「モントーク」の回でご紹介した、
京都で出会った運命のカバン職人のおねえさんから、
カバンが届きました。

正確には、仲良しの同期のヲKが受け取りに行ってくれて、
送ってくれました。


かあいーーーーハートハート


この形になるまでに、何度もメールのやりとりをし、
内側に私の名前まで印字してもらって、
世界に一つのカバンになった。

結構おおきいので、何でも入ります。
ショルダー部分は茶色の革。
生地は北欧の生地メーカーのヴィンテージ。
これが驚くほど使いやすい。


店内写真。
ここがおねえさんのアトリエ兼ショップ。

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これを持ってこの夏に、おねえさんに会いに行こうと思う。


ちなみに「モントーク」は、ジムキャリー出演の映画
「エターナル・サンシャイン」に出てくる駅の名前。
おねえさんにとってとても大切な映画なんだって。
観てみたら、あたたかい素敵な映画だった。


雨の日はお家で待機。
汚さず大切に使おう。

June 28, 2008

千羽鶴(発端)

私が6年前(もう6年もたちますか)アメリカに旅に出て、戻ってきて、
実質的に初めて「演劇をまともに作る現場」に主体的に参加した組織が、
Model Production(MP)、日本語名を関東学生英語劇連盟という。


この劇団はもう40年以上、関東の大学生を集めて年一回の公演を
続けているのだが、ここで得た仲間と経験が、私に今の仕事と、
今の人格を与えてくれたと言っても良い。

それだけ濃密な時間を、多くの学生がMPで過ごし、
その後も強い繋がり(というかもう、縁)を保ち続けている組織だ。


さてそんなMPは、偉大なブロードウェイ・マン、Richard Via氏によって
40数年前に「関東の学生英語劇団のモデルたれ!」と設立された。
そのViaさんが体調を崩し、ご自宅のあるハワイで静養中とのこと。

2008年のメンバーから「千羽鶴を送りましょう!」との声が上がった
ため、まとめ役を2004のメンバー(我々)がすることになった。
ひとまず周りに声をかけ、鶴を折ったら私(n)の職場に郵送してもらうことに。


後輩が先輩に伝え、彼らがそのまた先輩に伝え、と話は広がり、
私の全く存じ上げないOBOGからも鶴が届き始めた。
職場の仲間が唖然とするのを横目に見つつ、次々とどく郵便物を
開封し鶴をカウントするn。

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でもこの企画のおかげで、ずっと連絡を取っていなかった仲間から
メールや電話がきたり、直接劇場まで来てくれたり、会社帰りに
鶴わたしついでに飲むことになったり、相当嬉しかった。


さて顛末をお楽しみに。
鶴完成予定DAYは30日!!

June 23, 2008

オカラのヤカラ

こいつらが大好きだ!

と思う瞬間ってそう多くないが、
思えちゃうと最高に幸せ感じちゃう。

昨日がそれ。


オカラ(※)の友、おかっち&ゆいこと会った。


かなり久しぶりに会ったので
積もる話が堆積しまくっており、
地味に近況報告なぞから
始めるものの、話題は一瞬にして

将来のゆめ!

とか

アーティストの定義とは!

とか

愛とは!

とか

合気道とは!

とかとにかくアッと言う間に青春真っ只中になれちゃうのだ。


しゃべって、聴いて、疑問を投げて、お世辞ぬきで称えあう。
この人たちがあたしは好き。

いくつになっちゃっても、
何年会っていなくても、
その間にどれだけあたしの知らないドラマを経験していたとしても、
お互いがそこに集まり存在するだけで、
そこがあたしのHOMEだ。


ゆいこは生活の拠点をバンコクに移す。
あと2週間だ。
何だか我がごとのようにわくわくするなあ。
寂しくはない。
次に会ったときのゆいこが輝いているだろう事が容易に想像つくから。


おかっちはタマゲタ奴だ。
こいつきっと一生少年なんだろうな!
こんだけキャリア積んでいながら、
夢を追いかけ他に対するリスペクトに溢れたひと、
他にいない。


いつもあたしに「いつもの安心感」と「新しい考え方」を
同時に与えてくれるオカラ。

友達だけは世界に誇れるよあたしゃ。



※オカラ
nが親友ランコと2001年に立ち上げた劇団「オカラ座」、またはその団員のこと。2003年まで活動し、二回のミュージカル公演を、素人なりに大規模に行う。2001年の公演メンバーを、旧オカラと呼ぶこともある。いまだに繋がりは強く、メンバー同士でルームシェアなどをしがち。

用例》
「今日暇だから――に声かけるか。どうせ皆暇だろ」
「ミラノ――座って何だっけ」

June 13, 2008

映画「マジックアワー」

あなたがもし、少し疲れていたり、少し悩みを抱えているなら。もし貴方が笑って元気になりたければ、何も聞かずに、次の映画を見に行って下さい。三谷幸喜の新作「マジックアワー」。


二日前、仲良しの女優さんと有楽町ガード下で一杯160円の発泡酒でHAPPYになった後、阪急に入っている日劇で、女性1000円dayにあやかって見たこの映画。タイトルから中身が想像つかなくて、少し躊躇ったけど、三谷氏を信じて博打に出た!半ば女優さんに強制連行される形で。



そして結果から言えば、大当たり。



最初から最後まで笑いっぱなし。ヤクザに弱味を握られた青年(妻夫木さん)が、黄昏時を迎えた今が落ち目のアクション俳優(佐藤浩市)を殺し屋に仕立て上げ、事情を隠してヤクザと渡り合わせ、難局を乗り切ろうとするのだが…ここからがお馴染み三谷節、要するにいつもの「全ては勘違い」なドタバタコメディ。


こんなに客席で大声出して笑ったの初めてですね。周りも凄かった。手を叩いて、脚を上げて笑いましたよ本当に。


三谷作品はどこがいいのでしょうか。それは彼の提案する笑いが、実に緻密に計算された必然的確信犯的、安心して身を任せられるローリスクハイリターンの落とし穴のようなものであり、それゆえ笑いの質が非常に上品であるということと、あと、分かりやす過ぎるのにちょっとくどいこと。そのバランスが完璧であることなんですよ。贔屓してますよね。私。本当に好きなんですよ。


今、一人で勝手にやってる「毎日戯曲を読もうキャンペーン」で、ニューヨークの喜劇王ニール・サイモンを読んでいますが、これだね。三谷さん。貴方の原点は!


さあ幸せになりたい人。映画館へゴヲー!

マジックアワーオフィシャルサイト☆

June 04, 2008

愛の参考書

先日「鬱だったのだ、」でご紹介した通り、悶々とした日々は続いています。


でもこの状態が結構好きです。鬱でない時より神経が研ぎ澄まされ、良いこと悪いことを痛いほど知覚できる。皮膚が薄くなった感じ。神経が剥き出し。



ふと、本棚に読みかけの本があることを思い出した。親友ランコに、遥か昔にもらった「ザ・オーディション」という、ブロードウェイのキャスティングディレクター(マイケル・ショトレフ)が書いた求職中の俳優のための本だ。この本の最後の部分を確か読んでいない。せっかくだから始めから読み直そう、とページを繰る私。


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唖然とする。


この本、これはオーディションでいかに上手く演じるかを書いた指南書を装っているが、否、人生をいかに生きるかを書いた、もっと言えば生きることは愛することだ、ということを具体例を用いて解説した、実用書だったのだ!今、鬱に苦しむ私が喉から手が出るほど欲しかった本は、自分の本棚にあったのだ!(瀬戸内寂聴ばっか読んでたけど何か違ってた。)


8割方読んでいるはずなのに、何で覚えていないんだろう。若すぎたのだね。自分が。


もう目からウロコも涙もビームも発射しまくり。


例えばですよ。

「全ての愛にYESと言いなさい」という教え。私達は時に憎しみを抱いて苦しむが、それは自分の望む愛が相手から返ってこないからである事が多い。悲しみも苛立ちも愛の為せる業だ。そう思ったら、そのようなネガティブな感情が降りてきたときも堂々と表現していいと思える。人から愛されたいと思うのは全ての活動の動力だ!


もうひとつ、「人類の最も偉大な競争は、誰が一番傷ついたかについてだ」。これ、なるほどーと思うんだよね。私達は苦しみを愛する。自分が一番可哀想だと言いたい。しかし誰も見ていなければ、苦しむことに何の意味があるだろう?


最後に、私が見つけた希望。「演出家には二種類いる。成功する演出家としない演出家だ。成功する演出家には共通点がある。人間に興味があるのだ。」最近私は他の人間に凄く怒りや不満をぶつけてケンカしてみたり、時間やエネルギーを割くようになった。これってもしかして、興味が湧いてきたんじゃなかろうか、自分以外の人間に。老若男女問わず。私は昔からあまり喜怒哀楽の「怒」の感情がなかったけど、それは臆病であったことの他に、無関心でいたからかもしれない。


昨日も友人と衝突、和解に至らず。今日は悩める後輩と腹わって話し合い。毎日心のエネルギー消費過多。でもこの本が、道しるべになってくれる。感情は吐き出せ。喜も怒も哀も楽しい。



表紙の裏に、サインペンでランコからのメッセージ。「未来のトニー賞受賞者へ 2003年クリスマス」私はトニー賞に近づいただろうか。不安と劣等感に思わず泣く。


でも、この本に拠れば、劣等感は夢見てる証拠、だ。

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