September 2012

September 27, 2012

夢ひかり本公演あさってです

この土日のご予定はお決まりですか?

かるく決まっていたとしても、、、

魚沼に来てみる、っていうのはどうですか?!

小出郷文化会館キッズミュージカルプロジェクト
魚沼産☆夢ひかり第7弾公演、
「サラとベイシラマナの森」の公演が迫ってきました。

29日(土) 17時
30日(日) 11時

の二回。たった二回!今回は東京公演もないのでここでしかお見せできません。


しかし、自分で言うのも難ですがいい作品になりました。

この、衣裳ほとんどネタばれの動画をご覧ください
(全部みちゃうと衣裳が全部ばれちゃうので最初だけ見る、とか)



しかしこの動画では分からないものがあります、、、、
ぜひ劇場に来て、壮大な舞台装置、新◎線のようにカッコいい音楽、
キレキレのダンスと立ちまわり、そして親御さんの愛、
そしてそして子どもたちのパワー爆発!をご確認下さい!


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新潟市のアプリコットとは、また違った魅力にあふれています。

チケットはここだー

楽しい時間を、美しい田園風景をお約束します。
かもかもかもかもカモンカモン to 魚沼!!!

September 19, 2012

中学校で男子と格闘するアラサー女子(私)

白山浦にある新潟市立白新(はくしん)中学校にて、
シアターの特別授業をしてきました!

ひょんなことから昨年ここの生徒さん達に演劇を指導したのが
先生方に好評で、また呼んでいただけたのです。

白新中は、市内でも2校しかない、全校挙げて演劇に取り組む
珍しい中学校。各学年で1作品(3年生だけは各組1作品)を
来月中旬の文化祭で上演します。

チーム内で演出、演出補、俳優、照明、音響、美術のチームに
分かれて、分担しながら一作品を仕上げていきます。

まだ演劇初めての1年生と、昨年に引き続き2年生をまとめて
1時間のレッスンを頼まれました。

「発声と、舞台での身体の使い方を教えてほしい」とのことでしたが、

普段、夢ひかりで小中学生とたくさん触れ合う機会がある私には、
中学生に1時間程度の技術指導をしても焼け石に水!(先生方すみません)
であることを重々承知していました。

ですので、オーダーは重く受け止めつつ、全く違うことをしました。


すなわち、小口真澄メソッド……


「演劇はコミュニケーション、相手をよく見ること」!!!!!!!!!!!


子供が演劇を義務教育中に課題の一環としてやるってことは、
要するにこれ(↑)が大切だと、先生方が考えているからでしょう。
誰も、舞台映えしたり、いい声を出せる生徒を育てたいわけではないのです。

そう思えば、別に発声や身体表現が本業でない私にだって、
充分教えられることはあるのです。

今回の1時間ワークショップのメニューは、小口先生の
ワークショップを見様見真似で、相手役や状況への適応力を
養うエクササイズを数個、試してみました。

みんな、わたしのやりたいことは、分かってくれている、、、


しかし、とにかく、
敵は男子!

なんで、この中学1、2年の男子って、ああも子供なんだろう、、、
どうして、人類は進化しているはずなのに、
中学1、2年の男子は20年前も今も同じなんだろう

多分あいつら、1億年たっても1ミリたりとも進化せず、
先生に言われたことと反対のことをしたり、
本当は女子と仲良くしたいのに常に3メートル以上離れたり、
私に頭を撫でられると「触るなっ」とか大げさに飛び上がったり

するんですよ。

ヒト科のオスの中でも中学1、2年の男子を、絶対、分類するべきだ!
あれは生き物として、絶対、違うんだ( -д-)ノ

おかげでやりたいことの半分も、出来ませんでした。
でも、あいつらの心の中は分かります。
嫌そうな顔をするのが好きなだけで、絶対、嫌じゃないんです。

「じゃ、全員で手をつないで輪になろう」と言ってから無事に
全員が手をつないで輪になるまでに5分もかかるような彼らを、
まったく非効率だとは思いますけど、
「お前らこんなことに5分もかけてアホか」と言いながら、あたしは大好きなのです。

2年男子、去年もあいつらは同じでした。
そして、迷惑だったヤツ、うるさかったヤツほど顔をよく覚えているものです。

「ちょっとあんた、去年もあたしにいじられてたな」と言うと「あ、覚えてるんだ」と
少し嬉しそうにする。これだから男子いじりはやめられないのです。

最後は先生の「演技の仕方を」というリクエストに応えて、
短いシーンを4人グループで練習させようとしましたが、
照れちゃって照れちゃって、とても演技をするなんて無理。

彼らの年齢では、どう演技するか、どんな良い声を出すかに悩むよりも、
どう人と接するか、照れをなくすか、が1000倍大切。

そこで、セリフを暗記させたあと、小口メソッドを思い出し、
急遽予定を変更して、「今覚えたセリフを、声を使わないでやって」と
オーダーしてみました。

子供ら、びっくりしていましたが、声を出さなくて良くなったら
照れも減り、身ぶり手ぶりは10倍大きく、より「伝えたい!」気持ちが
前に出て、サイレントながら非常に面白いシーンを作ることができました。

「相手に伝えたい!」っていう気持ちが無ければ、いくら上手に
自分のセリフだけ言えても、歌やダンスがうまくても、人は熱くならない。
演劇の本質は、すなわち対人関係の本質なのです。

声は枯れますし汗だくになりますが、子供たちと関わると、
こちらも本当に大切なことは何かって、必死で考えるし、
全力じゃないと(時に全力でも)通用しない。
変な遠慮や上下関係にとらわれずに、むき出しの魂で取り組める。

勉強になります。思い出させてくれるのです。原点を。
だから演劇を仕事にする限り、子どもたちとの仕事を失いたくないのです。


ちなみに、余談ですが

最近、中学生女子に、非常にモテます。
授業を終えて帰ろうとしたら、てれくさそうな中一女子が4人くらい
やってきて、「ナナコさん~~」とか言ってクネクネして話しかけてくれました。

車で校門を出たら、3年生女子が追いかけてきて、窓をたたいて
手を振ってくれました(あぶないよ)

夢ひかりでも「イケメン」と呼ばれています。
あとなぜか会社でも女性社員の方々に、「美少年が来たと思ったらナナコだった」
とか非常にがっかりした声で言われます。

髪型が好評みたいです。しばらくこれで行こう。
どっちにしろ女らしくはない、ということみたいです。














September 14, 2012

大地の芸術祭

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越後妻有アートトリエンナーレ、大地の芸術祭。

6年越しの夢叶って、行ってきました。

新潟県中越地区の里山を舞台に、広大な範囲で開催される3年に一度の現代アート・フェスティバル。
公式サイトには、世界最大の国際芸術祭、と堂々と謳っている。


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※草間彌生 「花咲ける妻有」


開場は、なんと6つの市町村のまたがっており、
作品と作品の間が10キロ離れている、とかザラ。

車がなかったら、見て回れないじゃん。
そんな面倒くさいことになってたら、効率と能率を求める都会人が、
わざわざ好んで体験しにくるはずがないよなーと思っていたのですが

『「大地の芸術祭」では、
作品を1箇所に集中的に展示するのではなく、
200の集落をベースに作品を散在させ、
現代の合理化、効率化の対極として、
徹底的な非効率化を試みています。

里山の美しさ豊かさを際立たせ、
そこに積層した人間の時間を浮きあがらせる作品を巡りながら、
訪れた人々は、五感を開放し、
生の素晴らしさを全身に蘇らせるのです。
 』


と、むしろその点を武器に差別化を図ったのです。

そんなの理想論だよなー、行ったら絶対、都会人の都合とペースで、
物事が仕切られて、結局効率よくなってるわけでしょ。

って半分懐疑的に行ってみたら、本当に、最高に効率が悪い。
まず、遠いし。


しかし、十日町まで行ってみて、まず目に入ったのは
「芸術祭を応援する」という意思表示である黄色いフラッグが、
どこの家や会社の軒先にも吊るされている光景。

開館時間の直前に、一個目の作品を見ようと路地に入って行ったら、
近所で農作業中のおじいがヒョイと出てきて、
「まだ、開いてないよ―」と案内係でもないのににこにこ。

気づきました。

これは、アーティストのための、アート作品のための、企画ではない。
この地域のための、地域づくりの企画なのだと!!!

里山に隠されたアートを、地図とコードナンバーを頼りに、
まるで宝探し気分でワクワクしながら探し駆け回るうち、

この景色自体が、ここの住人との出会い、触れ合い自体が、
「宝」であり、アートであり、芸術なのだと、気付いて帰っていく。

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※クリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマン 「最後の教室」



貴重です。
これは、新しい、地域づくりの成功例。

公式サイトはこちら
今年の会期は17日までです。

「なんで、こんな過ごしやすい時期にさしかかったとたんにクローズなんだ!」
と思ってしまいますが、行ったら納得、この美しく豊かな田んぼが、
9月最終週から収穫に入るのです。その前に作品の撤収を終わらせないと
地域に迷惑がかかってしまいますもんね。
この地域を決して無視しない、地域のためのイベントだから。


この芸術祭の仕掛け人である、北川フラム氏のインタビュー
ぜひお読みください。私はとても共感しています。


今回チャンスが無かった方は、ぜひ3年後、
この地域と関わって下さい。ご案内します!


ちなみに今回、一人で行くのいやだと思ってfacebookで
「明日、芸術祭一緒に行ってくれる人」と呼びかけたら、
素晴らしい早さで皆さん反応して下さり、4名が応募して下さいました。

車の乗車定員の関係で選抜、もと劇団仲間のお二人が参加、
見事に軽いフットワークで朝、東京から十日町まで自力で来てくれ、
地図が読めない私の代わりに地図を読み、「トンネル出て右」とナビをし、
棚田の風景に感動し、美味しい空気をいっぱい吸って幸せになって
帰って行きました。いつでも冒険の準備オッケーな、素晴らしい仲間が
たくさんいることに、改めて感動と感謝しました。


今回私の一押し作品は、

Y089、大成哲雄氏+竹内美紀子氏の作品、「上蝦池名画館」。
集落の住人たちと集落内のロケーションを使って、名画の
構図を再現するという、まさに地域密着型作品!



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なごみますよね。
おしまい。



防備録:みた作品

十日町エリア:キナーレ、絵本と木の実の美術館、オルガン、
松代エリア:農舞台、伊沢和紙、
松之山エリア:キョロロ、三省ハウス、足下の水、最後の教室、名画館
中里エリア:窓、うつすいえ、なじょだい、きよっつ
津南エリア:かかし


September 10, 2012

鍼を、うつ

鍼をうちました。

重いものを持たざるを得ないのが、大道具の仕事。
もう若くないので、「口だけ出して手は出さない」を進んで実践しては
いるのですが、やはり人数が足りない現場はそうもいかない。 

昨年6月の記事「四十肩の疑惑」 事件以来、左上腕の力がめっきり
衰えてしまって困っていたのだが、多分無意識に、弱った左肩を
かばうために、腕の力だけで重量物を持っていたらしく、

どうやら、左ひじの下にある腱を傷めてしまったようなのです。 
ここ2週間で悪化し、今朝起きたら、左手でフライパンを持ちあげることが
出来ず、ようやく「困ったことになった」とあせりました。
 

私は酷い肩こり持ち。(2008年の記事「肩こり、重傷」を参照のこと。)
整体やマッサージの効果は一時的、整形外科はすぐには効かない、
ということを、繰り返し体験し、よくよく知っている。

しかし今回の「ひじ」は、マッサージとか気休めにもならない痛みだし、
また週末に現場が控えている。絶対に効果のある手当を、したい。


そしていよいよ、10年間封印していた奥の手、「鍼」に行くことにした。


私は、東洋医学に対する絶対的な信頼がある。
鍼、ツボ、漢方は手術や注射よりも確実に効くという気がしてしまう。

それは22歳の時に、有名な鍼の先生に施術してもらい、絶対無理と思われた
窮地を見事に脱した経験があるからなのですが、

私にとって鍼は、気軽に使ってはいけない、ピンチのための「最終兵器」。
そして、絶対にいい先生でなければ、かかりたくない。

しかしたまたま先日友人がお世話になった、いい先生を知っていた。
 
今朝フライパンを落としながら聞いていたラジオ番組のDJさんの
「B型のあなたのラッキータイムは午前9時台」とのコメントに背中を押され、
9時半に出発。その鍼灸院は今朝、たまたま人が居なかったため、
すぐ診てもらえた。ラッキー。


先生はちょちょいと肩や首を触って、
「あなたは生来、左利きなんでしょうね」とか、
「右首にムチウチのあとがありますね」とか、
私の知らない私の情報をポポイと言ったかと思うと、

うつぶせにして、肩にどんどん鍼を打っていくのです。

「あなたのその肘は、 左の肩こりのせいで左腕が無理をしているのが
大きな原因なので、まずは肩こりをとります」と。

そして幹部には、2センチ以上も深く鍼を刺し、
お灸をして、最後に「置き鍼」をしてくれました。
つまり、身体の中に鍼を残すのです。

「入れておく鍼は、皮膚の表面から1ミリ程度の深さに寝かせて
あるだけなので、大丈夫。一週間くらいで外して下さい」と言われました。
1ミリ程度のところに鍼を入れておいて、効くのかな??とは
思いましたが、先生を信じて、入れて帰ってきました。


そして、今夕方ですが、
フライパンどころか、重い鞄を持ち上げても、腕は痛くありません。
朝の痛みが思い出せないほどです。


鍼は、不思議です。


体は、すべて繋がっている。 
バランスが崩れて、どこかが不調になる。
そこの不調を解消するには、患部だけでなく、原因となったバランスの崩れを
整えることが必要。 それが東洋医学の考え方。


ユニバース。 


そして「鍼って素晴らしい、私も鍼灸医になろうかなあ!」と半分本気で
考えながら仕事へ向かっていたら、劇団時代の後輩から電話。

「劇団を辞め、来月から鍼灸の専門学校に通うことにしました」
そういえばあの子の家は鍼灸医院。



すべて繋がっている。やっぱり。

September 09, 2012

田んぼの中の大道具2012


小出のキッズミュージカルの本拠地は、
本気で田んぼの真ん中にあります。

刈り入れを2週間後に控えた米どころは黄金色。
私たちの本公演もちょうどその刈り入れ週なのです。

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今日は朝から、舞台装置の仮組みをしました。 

先日の記事にご紹介したとおり、今年の棟梁チームのお父さんたちは
建築関係の技術者。

この日に合わせて、部品を仕上げて下さっていました。

ちょっと土台が複雑な舞台装置なのですが、一般的な大道具さんなら
「木脚」で組むところ、お父さんたちが作ってくれたのは「型枠」。
住宅の基礎に使う手法です。頑丈かつ1ミリの狂いも無い。

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お父さんお母さんたちには、毎年、公演ギリギリのタイミングで
無理難題をお願いするうちの演出家先生なので、
みなさん慣れていらっしゃるのですが、

例年どおり、今年もご父兄自身がとても楽しんで下さるのが
なによりありがたいです。

私は、仮組みうまくいくかなーと緊張して早寝して前夜を過ごしましたが、
なんとお父さんたちは

仮組み祝いで午前1時まで前夜祭を行い(ナナコさんは怖いから
という理由で呼んでもらえませんでした)、
大道具チームのスタッフTシャツまで作って配布し(もらいました)、
朝7時50分に集合して(ホールが開くのは通常9時なのに)

ウキウキワクワクドキドキして、トム・ソーヤが秘密基地をつくるみたいに、
あっという間に大道具を組みあげました。

子供たちは、この装置を見て歓声をあげて喜びました。
こうやって、いちいち大道具や小道具に感激して大騒ぎするところが、
夢ひかりの子供たちの素晴らしいところ。

そして、「この感謝の気持ちをどうやって伝えるの?」と聞くと、

「お礼を言う」
とは言わずに

「自分たちが(演技を)頑張る」
と答えてくれました。

自分の担当と、お父さんたちの担当が、きちんと分かっている子たち。
それを見て棟梁たちも満足そうでした。

通し稽古が終わったあと、
とあるお父さんは「まだまだ、大道具は子供たちの演技に負けてるな。改良だ」 
と言い、とある子供は「自分たちは大道具に負けてる。頑張らないと」と言いました。

素晴らしいチームです。


最近、本当によくわからなくなっていたんですよね。
この、舞台が「分業」であることの楽しさを。



しかしまあ、まだまだ歌もお芝居も、下手すぎて話になんないです。
このままだと大道具の勝ちだな!フフ!

::::最近のコメ::::