December 2012

December 27, 2012

古武道 KOBUDO ライブ

怒涛の全国ツアーが25日をもって終わりました。
地酒は、途中から飲む暇がありませんでした。涙。

ところが、すぐに新潟には返してもらえず、おまけが2現場。
 
26日は、まもなく改修に入るセタパブ(=世田谷パブリックシアター)
にて、コンサートの現場をやらせてもらいました。

コンサート

というのも、未知の領域です。
基本的に舞台は舞台なので、大筋やることは一緒ですが
気を遣うべき所とか、技術的ノウハウがやはり違います。

そして今回のアーティストは、これまで失礼なことに全然、
知らなかったのですが、素晴らしいサウンドとセンスを持ったトリオでした。 


古武道(こぶどう)。ピアノ、チェロ、そして尺八というスリーピース。


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「古武道」って何かというと、、、

チェロはクラシックの古川展生氏(古)。
ピアノはポップスの妹尾武氏。(武)。
尺八は純邦楽の藤原道山氏。(道)。

という安易でそのままんまで印象強烈なネーミング。

この3人、事務所もレーベルも全然バラバラなのに、
意気投合して2007年にユニットを組み、以来毎年この時期、
「忘年会」と称して、一夜限りの演奏会を催すのです。

舞台装置も一切なく、黒一色な世田パブの舞台に
楽器とマイクだけを並べ、まるで仲間内で和気あいあいと
セッションをするような、音楽好きによる音楽好きのためのコンサート。

それぞれが各界のトップアーティストでありながら、
全く自由気ままに、わがまま言うことなくステージにあがり、
「照明さんも進行さんも、任せますんで適当についてきて下さい」
という雰囲気でとにかく演奏を楽しんでいる3人。

スタッフ陣も、毎年同じメンツで、何も言わなくても息ぴったり。
こんな現場に入れてもらえて感謝です。 


しかし、実際に目にするまでは、大いなる疑問。

「その3種類の楽器、本当に合うの、、、?」


と思った読者の方々、わたしも最初そう思いました。

でも衝撃的な尺八のテクニックと秀逸なアレンジによって、
どんな楽曲でも時に和、時に洋としてぴたりと決まり、こころに響く。


古武道による「リベルタンゴ」をお聴きください。



わたしは尺八に対する認識を間違えていたことを反省しました。
ぜひ、多くの方々に聞いていただきたいと思います。

ちなみにピアノの妹尾氏は、ゴスペラーズの「永遠に」などを
作った方です。新曲出るそうなんで、2月まで少々お待ちを。


December 24, 2012

くるみ割り人形

ツアー中ではありますが、公演のあいだが2日あいたので、
新潟でバレエの現場に入りました。


バレエ教室の発表会ではありますが、
「くるみ割り人形」を全幕やる、というかなり大掛かりな団体さん。

東京から舞台監督さんと大道具さん、小道具さんが来て、
簡単ではありますがモリモリ仕込みました。

今年一番の収穫は、クラシックバレエの現場を知ったことかもしれない。

「この作品と言えば、有名なこのステップ」という「ダンサーの常識」が
ダンサーたちの間にもちろんあるのと同じように、

「この作品と言えば、有名なこの舞台転換」という常識が、
裏方さんたちの間にあることを知りました。
でもそんなこと。

初心者のわたしは知る由もない。



今回は、なんと舞台監督さんが私のことを
バレエスタッフの上級経験者と勘違いしたために、
「1幕の時計の転換、お願いします」
と言われ「はい、どうぞ」と軽く引き受けたのが、ことの発端でした。


「時計の転換」というのが、くるみ割り人形における、いわゆる名物というか、
魔法の時間が始まるという演出上はずせない転換なので、

バレエスタッフさんたちは当然、この周辺の音はよく分かっているし、
しかも飼い殺し転換といって、舞台上に出た大道具の裏に開演時からずっと隠れて、
袖からの指示をもらえない状態で
ひとりぼっちでやらなきゃいけないとまあ、
軽々しく引き受けてはいけない転換だったのです!


昨日のリハーサルでやってみて初めてそれを知り、
ヤバいよと、これは間違いましたぞと、

気づいたけれどももう遅い。

「監督さん、あたしにはこれ、難しいです」
といったら、どうやら私が初心者だとやっと
気づいたらしい監督さんでしたが、

「でもさ、せっかくバレエの仕事やってるんだったら、
これどこのバレエ団でもやるから覚えた方がいいよ」と言ってくれ

音響さんにMDを借りて音を覚えて、
色んな団体の動画をネットで探して参考にし
監督さんから「本番、任せた」の一言を頂きました。

これは久々に、転換員冥利につきるというか、
頑張ったということが、嬉しかったですね。


劇団時代にミュージカルの転換を覚えるときは、
毎日こういう感じでした。音源資料を聞いて、
芝居の意味や主人公の心情や、音のタッチを考えて考えて……


劇団を離れて、言わば「兵隊現場」(=誰かの指示のもと働く現場)
が増えてから、自分で芝居の中身を考えるという必要がなくなり、
転換の稽古をするなんていうこと、なくなりました。
もちろん危ない時はやることもありますが、
安全確保と魅せるということとは、何もかもまるで違いますので。


言われたことを言われた通りにやるというのも、
全く別の技術としてやはり高度なことなので
別にどっちが偉いという話ではなく、
久々に心高鳴る経験だったということです。

実際、綱元さんは、クリスマスツリーの大道具を動かしていても、
この話がクリスマスイブに起こった夢物語だということすら
わかっていないのです。でも、それは仕事をする上で、
本質的に必要な情報ではないというだけのこと。


でも、私は自分の仕事のスタイルとして、そこんとこは頑張れるだけ頑張りたい。


私が時計の転換をできるようになったら、
監督さんが教えてくれました。

「演出家によって結構かわることもあるんだよね…
でも、僕らが信じなきゃいけないのは音楽なんだよ。
必要なことは全て、楽譜に書いてあるんだから。
チャイコフスキーの表現したい通りに、まずは出来ないと」

そういえば、劇団時代には「映像資料をみる前に、台本読め、三回読め」
って言われたなあ。それと同じことが、クラシックバレエでは楽譜なんだな。


奥が深いですよ、バレエ。
クリスマスイブにくるみ割り人形やってお客さんに、魔法をかけたなんて、
最高の過ごし方じゃないですか。

チャイコフスキーの代理人ですよ。



しかし明日はツアーに戻って朝の6時から東京公演の仕込み。
車中ひとり、クリスマスケーキを食う哀れな女の独り旅なう。

メリー、クリスマス!


December 20, 2012

京都です。

数年ぶりに吉田山のカフェに登ってきました。

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6年前、2006年の12月に初めてここへ来ました。

当時の記事。『京都カフェ探訪「茂庵」』はこちら


あのとき、京都でバイクを買ってわくわくしながら
乗りまわしていたときに見つけたカフェです。
以来、ずっとわたしのナンバーワンカフェ。


いつも心落ち着くまち。

いつかここに住めるといいな。


December 18, 2012

広島です。

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作業終了時間が遅すぎて、
なんと名古屋、広島の地酒を
みすみす逃してしまいました。

ミスミス。

さすがに朝から飲むというわけにも行かないし。

今日は移動のみなので、
朝ちょっと早めに起きて、
初めて原爆ドームを見に行きました。

資料館でみたものは、衝撃でした。

被害者の焼けただれた写真や
廃墟の模型の痛ましさはさることながら、

震撼したのは、
当時のアメリカの科学者や首脳陣が
やりとりしていた手紙の内容。


当時のアメリカが、
列強他国への牽制として、
国内へのパフォーマンスとして、
開発した新兵器の実験として、

何年も前から周到に計画し、実行したという事実。


実験の結果を正確に知るために
ターゲット候補の都市には一般空爆をしないこと、
事前に警告を行わないことが
首脳陣の会議で決められて徹底された。


これが、同じ人間のしたことなのだと
人間の欲がさせたことなのだと

涙が出て
慰霊碑の前でずっとてをあわせた。



新政権には、外交政策頑張ってほしいなあ。


December 14, 2012

札幌です

札幌では2泊。

物好きな私の地酒ツアーに、チームメイトたちが
付き合ってくれるようになりました。

ひとりよりも入りやすくて、他の人が頼んだ別の酒も
飲めるので、やはり複数で行くのがベターです。

昨日は積雪が65センチ、この時期にしては11年ぶりの
大雪だそうです。ホテルに着いて、二歩目で転倒し、
背中をしたたか打ちました。


そんな私の昨日の伴侶は「国士無双」。
うまいねえ。純米酒って感じだね。


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札幌に来たからにはラーメン食べたかったんだけど
寒さにやられたのか、咳が止まらないので、
本日は自販機で買ったSAPPORO CLASSICで我慢。

でもうまい。

昨日はシーフード三昧だったんですけど
なんでこんなに北海道って物がおいしいんだ!!!!
もう、ことごとく美味しくて、信じられませんでした。

そして、道路がガチガチに凍っているのに
ハイヒールでダッシュする女性たちはもっと信じられない。

桁違いの町、札幌でした。

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明日はぴょーーーんと名古屋に移動!

まってろよ~味噌おでん!!!と酒!!!


※ちなみに青森で飲んだ酒は「じょっぱり」でしたが、
これは強いアルコールのにおいがして、どうも苦手でした。
寒さ厳しい地方はやっぱり強いのか?!ウォッカみたいに?!

::::最近のコメ::::