November 2007

November 30, 2007

一目惚れ

彼に会いたい一心で、
仕事を少し早くあげてもらい、
タクシーに飛び乗りました。



彼に会える時間は限られているから。
おねがい間に合って!


病院到着。
病室をきき、3階へGO。




この人だ。
きっとこの人だ。
彼はベッドに横たわり、
眼を開けて待っていた。


その瞬間わたし、恋に落ちたことを確信。





かわいい―――――!!!!!!
かわいい―――――!!!!!!
かわいい―――――!!!!!!
かわいい―――――!!!!!!
ちーちゃい!
やらかい!
鼻の穴潰れてる!
毛が生えてる!
爪も生えてる!
あー!
うんちした


これが従兄弟のこーちゃんち初のベイビー、
ロムちゃんこと宙夢(ひろむ)くんとの出逢いでした。


こりゃ眼に入れても痛くないねえ。パパ。
こちらのご夫妻、底抜けに明るくインテリなので、
どんな利発な少年に育つか楽しみですね。



ロムちゃん、あなたが東京帰ってきたら、
あたしたちまた、会えるかしら。
でも彼は答えてくれず、
代わりに私の指をぎゅと握ったのでありました。



それがあなたの答えなのね。

いいわ、あたし待つわ。



d896a928.jpg


November 13, 2007

名古屋どて煮ツアー

ec7326b1.jpg


一年に一度、日曜日が休み。
劇場の入っているテナントビルが定期点検で全館停電なのだ。


おとといはそんな貴重な日曜休み。
何をするかと言うと、この日しかできないこと。
すなわち地方の仲間の公演を観にいくわけである。


そんなわけで名古屋まで、仲間のミュージカルを観にいきました。


もちろん身内なので、公演本番のみならず、準備作業から合流。

こういうときは作品自体だけでなく、装置や機械のシステム、
人員の配置、稽古の段取りまでついでに勉強してしまう。


こうして他チームと比較すると自分のチームの弱いところがはっきり判る。
部活と一緒だ。今日からうちも締め直しだ、と心に誓ったわけ。


しかし何につけても、一番楽しいのは地方メンバーとの交流。
名古屋のみんなに「あたしが見学にいったらドテ煮でもてなして!」
と言っておいたらみんな完璧に宴会をセッティングしてくれた。

劇場管理のにいちゃんねえちゃんまで出てきて、
手羽先とドテ煮と味噌カツ三昧!!名古屋の飯はデラうみゃー!!!


こうやって交流しながら勉強して、
自分達がひとつの劇団にいるって感覚をあらたにするのが大事…
なのかどうかはわかりませんが、とにかく好きだ。
お互いの仕事を盗んだり、誉めたりダメ出したりして、
明日はあたしは東京でがんばるから、君たちは名古屋を頼むぜ!
っていうのが。

ライバルであり、仲間である。
まあスポ根なあたしだからかも知れませんが、
あたしはこの会社、好きなんです。



わずかな時間で名古屋勤務してるオカラのミミたんに会えた。
時間なくてごめんね。相変わらず可愛かったなあ。
幸せになってよ!また行くからね。


名古屋は人があったかい街でした。
名古屋チーム、負けないぜ。
おみゃーさんたちデラCOOLじゃ!!!

November 01, 2007

タクシードライバー

玄関で時計を見ると、9時だった。


土曜は6時半に早起きして、
朝風呂に入り、料理をして、時間があるから勉強までして、
メイクもきちんとして、

朝礼の30分前に着くように出ようとしていた。


上井草から汐留までは電車で55分。
歩く時間と電車の待ち時間を入れるとドアtoドアで70分だ。

朝礼は9時45分なのでいつも8時に家を出る。





でも、時計を見ると、9時だった。







今が9時かよ!!!と認識するのに約5秒。


遅刻の二文字が目の前を走りすぎた。
朝礼まであと45分しかないじゃん。
このままでは30分遅刻だけど、
日頃から遅刻撲滅をスローガンに掲げている手前、
あきらめるわけには行かなかった。


とりあえず電車で間に合わないのは火を見るより明らかだ。
バイクで45分で行ったことがあるが、あいにく台風。
無理。
事故る。

幸い土曜日、道はすいているはず!
ここはタクシーにのるしかない。
不屈の女、ミッション:インポッシブルに挑むべく
雨のなかを駆け出した。


拾ったタクシーのおじさんに
「とおいんですけど、新橋まで」と言うと、
状況を一目で察したらしいおじさん「時間、大丈夫ですか」。

私「それが、遅刻ぎりぎりで。一時間で着けますか」
おじさん「こみ具合によりますので何とも言えませんが、やってみましょう」



・・・・。



それにしても穏やかな口調だ。

私がどれだけ早口で喋っても、仏のような話し方を崩さない。

私、自分を見失わないよう、適当に話し掛ける。
「普段はバイクで行ったりもするんですけど、雨だと怖いので」


客の僅かな情報から話題を引き出す。
このおじさんは、「プロ」だった。


おじさん「長崎まで、美味しいコーヒーを飲むためだけに
東京からバイクで行った77歳の男性がいるんですよ」
私「は?はい…すごいですね」
おじさん「趣味がバイクなんでしょうね。
わたしも運転が楽しくて、こうして非番の日まで出てくるんですよ。
アメリカの××氏の言葉で、仕事は楽しく、というのがあります。
お客さんのは何ccですか?」
私「250ですけど…長距離スピードだして走ると軽すぎて」
おじさん「今の季節、気持ちいいでしょう。どこか行かれましたか?」
私「あ、先日湘南方面に…」


という具合にいつのまにかバイク話に夢中。
アメリカの人の言葉の真偽は不明だが、
緊張がほぐれてしまった。

しかも、バックミラーをよく見てみれば、
おじさんは話し掛けるとき、ミラーごしにちゃんと私の目をみている。
引き込まれるわけだ。

おじさんは10以上の職業を経験しており、
タクシーはもう長い間仕事にしているが、
ときどき長期でやすんで別な仕事をやってみるそうだ。



スピードこそ出さないが、おじさんのルート選定は見事だった。
しかも左端車線を巧みに使ったバイク顔負けのすりぬけを連発、
トロい車にはためらわずクラクション長押し、
新橋エリアに入ってからは私の横道ナビとの息ぴったりのチームワークで、
見事、9時44分に目的地に降り立ったのである。


私「最高のドライバーに出会えてよかったです」
おじさん「また今度、バイクの話、聞かせてください」

ひとつの目的のために走り、
喜怒哀楽と勝利の喜びをともにした、一組の男女。
一本の映画を見おわったような気持ちだった。


しかし名前を覚えていないどころかタクシー会社すら見なかった。
おじさん、この日記をみつけてくれないかな…


ま、せいぜいタクシーに乗ろう。

::::最近のコメ::::