October 2011
October 28, 2011
日曜、名古屋公演です。
あれよあれよ。10月も終わりですね。
ハロウィンなので塾の生徒たちが「Trick or treat」とのたまっています。
treat してもtrickするくせに。
さて。
アウェイだからってすっかり宣伝を怠っておりました、
劇団夢生「ビロードうさぎ」の名古屋公演。
気づけばあと1日で仕込み!
名古屋に呼んでいただけるとは大変有り難いことであります。
舞台監督は東京の本体から独り離れて、新潟から地味に
高速バスで参戦であります。
ぜんぜん稽古に行けなくてゴメンヨー。
こういう、予算がないけど頭を使う仕込み、大好きであります。
高速バスの添乗員さんが渋々許可してくれそうなギリギリいっぱいの
物量の照明機材を台車に縛り付け、明日の夜にはバスの中。
昨夜は四畳半の部屋に照明を焚きながら、
借りてきた照明卓をおもちゃにしながら実習してみました。
自分ちでテクリハやったの、初めてであります。
ブレーカー落ちなくてよかったです。
名古屋の皆さん、日曜の朝、仮面ライダーを観たあとに、
こんなあたたかな絵本の世界はいかがですか?
@名古屋市芸術創造センター
10月30日(日) 10:20開演 チケット2000円
※コミュニケーション・ワークショップつき
お子様同伴、歓迎です。3歳未満のお子様は無料です。
詳細は、劇団夢生ホームページにてご確認ください!
翌31日(月)は名古屋のお隣、岩倉市にて、
岩倉南小学校での児童の皆さん向けの2回公演。
初の小学校公演であります、、、
こういう日に限って、名古屋の四季の皆さんも、なぜか月曜公演なのであります、、、
ドキドキ東海ツアー!楽しも。
October 26, 2011
観劇レポウト「共生の彼方へⅠ 霧笛」
五十嵐劇場。(いからし げきじょう。)
それは、新潟市の西のはずれにある、海っ傍のプレハブ小屋。
「見たい人と、見せる人さえいれば、どこでも劇場だろー!」
という、若き演劇人たちがかつてそこに建て、
自分たちで電線を引き、桟敷を組み、天井に木材を這わせ、
壁を黒く塗った、在りし日の情熱を伝える神殿。
実際のところ、大半の時間は猫と蜘蛛の住処と化している。
私も何度か通っているが、毎回、照明機材借りたり
大工作業の仕事場として使わせてもらうだけ。
だるまストーブにヤカンをかけて隙間風をしのぐあばら家だった。
しかし、先週の土曜日。
私は見た。五十嵐劇場の命の音を。
劇団A.C.O.A.招致公演 「霧笛」がやってきたのだ。
いつもの桟敷にはお客がいっぱい。30人はいたろうか。
外のスペースには仮設テントを建ててカフェをオープンしている。
A.C.O.A.の主宰者スズキシロー氏が自ら珈琲を入れている。
豆を挽いて、お湯を注いで、来てくれた客をねぎらう。
下の写真のお兄さんが、主宰で主演のシローさんだ。
ようこそ新潟へお越し下さいました!
連れてきて下さった五十嵐劇場の安達姉さまありがとう。
開演10分前。ねぎらう。
開演5分前。まだ、ねぎらう。
5分前ですよ!あなたの、一人芝居を観に来たんですよ、シローさん!!
と、若干焦るわたし。
しかし、「まもなく開演しますよ」と、誰も言いに来ないのに、
外でくつろいでいた客たちはきちんと時計を観ながら中に入る。
みんな芝居が好きな人たちなんである。
その空気を読んでシローさんは急きたてもせず、焦る様子もない。
いつもの五十嵐劇場に、裸電球がたくさん浮かび、
サクソフォンが置かれている。
いつもと違う景色はそれだけだ。
それでも、それは倉庫じゃない、作業場じゃない、確かに、
舞台空間だった。
不思議なあたたかい緊張感の中、
客の一人のように自然に、シローさんは舞台へ上がった。
お客ひとりひとりとゆっくり目を合わせていく。
そして、自分で、そこに置かれたオーディオのスイッチを入れた。
波の音が流れ始めた。
そこからの1時間強。
二人の灯台守、若い「僕」と老齢のマックダン、そして「怪物」。
真っ暗な夜の海の物語へ、五十嵐劇場は迷い込んだ。
アメリカの怪奇小説作家レイ・ブラッドベリの「霧笛」。
(Wikipediaで作者についてはこちら。)
その一人芝居、今回はサックスやクラリネットとのセッションバージョンだ。
一人芝居がこんなに面白いものだとは知らなかった。
シロー氏の中で赤々と生きる人物や風景たち。
闇夜を割いたり、横たわったりするような、鈴木正美氏のサクソフォン。
私は、確かにあの時間、劇場の中に、海を見た。
語り部がいて、その人に愛された場所があり、
聞き手がいて、もてなされたと感じたとき。
そこはどんな場所であれ、劇場だし、
どんな劇場であれ、魔法のかかった最高の劇場だ。
そんな大好きな秘密の劇場を見つけた、夜でした。
劇団A.C.O.A.公式ブログはこちら
October 22, 2011
新潟全域に拡大願望
「長岡で劇団立ち上げたのですけど、
初舞台がうまいこと1000人キャパの劇場が取れてしまい、
舞台図面の読み方、描き方、スケジュールの作り方、
団員の誰も分からなくて、困っているのです。
劇場との打ち合わせに何をそろえたらいいのか分からない。
教えて下さい!」
長岡は新潟市の隣町。
新潟市に次いで人口が多く、県内全域から劇団を呼んでの
シアターフェスティバルを15年に渡り開催し続けている、
小さいながらも演劇都市だ。
助けますとも、助けますとも!
スケジュールがぶつかって、仕込み本番は伺えないのが残念
ですけれども、お手伝いさせていただくことにしました。
これは、嬉しかったですね。
地元に戻って1年半、戻ってくる前にも1年くらい、
地元での営業活動をコツコツしてきました。
これまでの仕事は全部、こっちから手紙書いたり、何度も会いに行ったり、
知り合いを紹介してとせがんだりして、取ってきたものばかりだったので、
今回の、「初めて向こうから来た」依頼、しかも市外なのは本当に嬉しい。
なので、初オファー記念として、内容は全然分からないのだけど、
めでたいから引き受けることにしました。
こういうのが出来るようにフリーであり続けているのです。
生活の足しにはなりませんが。
心が潤いますもんね。
長岡リリックホールの演劇祭「シアターゴーイング vol.15」公式blog